車で回るセントマイケルズ・レイライン(6)アフィントンの白馬は巨大な地上絵


「アフィントンの白馬」(Uffington White Horse)は、石灰岩の丘陵地帯に書かれた地上絵(ヒルフィギュア)の一つです。イギリスには各地にいくつかのヒルフィギュアがありますが、中でも最も古く有名なもので、3000年前(青銅器時代)のものだといわれています。長さ110m、高さ33m、幅1.5~3mという巨大なものなので、近くから全体像は見えません。一般には馬の絵といわれてますが、形はモダンアートともいえるほどスタイライズされているため、イングランドの守護神セント・ジョージ(ゲオルギオス)が隣のドラゴン・ヒルで退治した龍だという説もあります。興味深いのは、ここがセント・マイケルズ・レイラインと、英国からスコットランドにかけて南北に走るベリナス・レイライン(Belinus leyline)のクロス・ポイントだということ。パワーレベルが半端なさそうです。ちなみに、初日に回ったシェイクスピアの街ストラトフォード・アボン・エイヴォンもベリナス・レイライン上に位置しています。

フィギュアに近づくには、まずかなりの距離と時間(駐車場から約800m)、丘を登っていかなければなりません。この時点ではまだ何もみえず。

ずんずん歩いていくと、向こうのほうに、白いフィギュアの一部が見え始めます。こっちを向いている馬の頭側から近づいていく感じで、この写真でいうと、左側の白い部分が後ろ足、右側は前足と胴の一部だと思います(角度的に頭は見えていない)。風が強かったけれど、周りの景色は最高で、気分も最高でした。

もっと近くにやってきました。上に見える人の小ささを見ると、全体の距離感がわかると思いますが、大きいです。白い部分は、斜面の草と土を削って下の石灰岩(チョーク)を露出させコントラストをつけているようで、白いとこさえ踏まなければどこまでも接近できます。

これは頭部かな。石がゴロゴロしている感じで、ちょっとナスカの地上絵っぽい。3000年も前に、誰が何の目的でここにこんな大きな絵を描いたのでしょうか?馬というのは、日本でも昔から神社に神馬として奉られるなど神聖視されてきた動物で、絵馬の由来もそこからきているのだとか。昔この辺に住んでいたケルト人も、馬の女神を崇拝していて、彼らが使っていた古いコインには、このヒルフィギュアに似た馬の絵が彫られていたそうです。

向こうに見えるプリンのような小山がドラゴンヒルです。人工のマウンドっぽいけれど、天然の丘らしい。鉄器時代の儀式の場だったという説も。ドラゴンを退治した場所にしてはちょっと狭いような…。ちなみにドラゴンヒルまで降りて行っても、白馬の見え方はほとんど変わりません。

こんなところにも羊たち。3匹並んで黙々と草を食べてました。こういう風景を見ると、イギリスが羊毛の国であることを実感し、いかにも英国っぽいツイードのジャケットなんかはこういう場所から生まれたのだなぁと納得できます。

 

ホワイトホースの衛星写真
写真提供:NASA

じゃ〜ん!ホワイトホースの全体像はこんな感じです。でも、これはNASAが撮影した衛星写真。白馬側の丘の上からは、大きすぎて、近すぎて、前述の写真のように何が何だかよくわからないのです。「もう少し向こうに行けばもっとよく見えるかも」と、あっちに行ったりこっちに行ったりしてみても、結局のところ、見えそうで見えない。地上から全体を見たいなら、グレイトコックスウェルからの眺めが最高らしいです。私たちが通って来た道からは何も見えなかった。下のB4507からはわりと見えるらしいので、ちょっと行ってみたかったけど、すでに時間と体力をかなり消耗してるし、日暮れ前にまだいくつも見るところがあるので、少し欲求不満気味ながら、諦めて「エーヴベリー」に向かいました。

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