そもそも「大天使」って何よ?〜セント・マイケルは聖人じゃないの?


ヨーロッパのレイライン上などにある古代遺跡には、セント・マイケル(ミゲル/ミシェル/ミハエルなど呼び方は国や言語によって変化)にまつわるものがたくさんあります。セント・マイケル(Saint Michael)は、頭にSaint(聖)と付いているので聖人と勘違いし「キリスト教よりも古いレイラインになんで聖人がでてくるの?」と思うかもしれませんが、これは大きな誤解。マイケルは、キリスト教でいう「聖人」ではなく、神の意志を実行するために動く「大天使」なのです。日本語では大天使ミカエルという呼び方が一般的ですが、ミカエルは英語でいうとマイケルです。だからセント・マイケルを描いた絵や像には翼がはえています。また、ここでいう神は、キリスト教的な狭義なものではなく、宗教を超えたより大きな万物の創造神的な存在だと考えるべきでしょう。「大天使」という言葉も、日本人にはあまり馴染みがありませんが、神の使いである天使のなかでも最も神に近い存在。要するに神の代理、片腕的なポジションです。天使といえば可愛らしい清楚なイメージが浮かびがちですが、ミカエルは悪魔を退治するほど勇ましく、シナイ山では神に代わってモーゼに十戒の石板を渡したりもしています。また、死者を冥界に導く役割も担っていて、人が死んだ後に天国にいくか地獄にいくかの判断が下されるという例の「最後の審判」では、魂を秤にかける役もします。ミカエルという名前自体が「神に似た者、神のように見える者」を意味するのです。そう考えると、古代の人々も畏敬せざるをえない特別な存在だったことがすんなり理解できてきます。それに大天使は他の天使より人間の世界に近いところにいるので、人との接点が多く、かなり早い時期からより具体的な存在として人間の歴史に登場したのかもしれません。人間にとっては、人生の目的に導いてくれ、あらゆるものを守ってくる慈悲深い存在、いってみれば守護神的な存在でもあるので、ユダヤ教、キリスト教、イムラム教と多くの宗教でも偉大な天使として扱われています。つまり、セント・マイケルは、イエスの12使徒や生前に徳を積んだ人物などを指すキリスト教でいうところの聖人/聖者とは、全く次元の異なる存在なのです。

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